将来の自分の経済状態に不安がある、投資に興味はあるけど何から始めていいかわからない、投資はギャンブルのようで怖い。このような悩みをお持ちの方は多いのではないでしょうか?
長期投資は将来の経済的豊かさを得る上で大きな武器であり欠かせないスキル。
なぜなら、誰もが直面する老後の不安や退職後の収入ダウン、これを補ってくれる存在だからです。
自分の稼ぐ力は歳を取るほどに減少します、しかし、株式投資などが稼いでくれるお金は世界経済が成長すれば衰えることはないのです。
実際、アメリカ人が日本人より老後の不安を感じにくい背景にはこの投資文化が根付いているから。
日本政府もこのことに着目し「NISA」や「iDeCo」など税制優遇制度を作り投資を推奨しています。
今後は日本人も長期投資によって老後資金を自分で用意する必要性が高まるでしょう。
この記事ではあなたが実践するべき長期投資による「お金の増やし方」について解説します。
・長期投資の重要性
・つみたてNISA運用方法
・救急救命士エピソード紹介

こんにちは。民間救急救命士歴15年、元消防士のKIDです。
2021年には金融の専門家であるファイナンシャルプランナーの資格も取得しました。
3年前からつみたてNISAを開始し、現在はジュニアNISAや特定口座を活用し積極的に資産を運用しています。
先日、ついに投資による含み益が100万円を超えました。
今回の記事では私が実際に行っている長期投資によるお金の増やし方をご紹介します。
目次

投資はギャンブル。このような考え方をよく耳にします。
確かに投資はマイナスになるリスクがあり、その部分だけを切り取るとギャンブルに思えるでしょう。
しかし、過去の統計や正しい知識を付けると投資の見え方は大きく変わってきます。
将来的に豊になりたい、お金に対する不安を無くしたいという目標があるなら、感情と数字は分けて考えることが必要。
金融に関する名著「ウォール街のランダムウォーカー」にはそれを裏付けるデータが示されています。

上の図はS&P500(アメリカの上位500社への分散投資)に投資した場合、1950年から2017年のどの時点で投資を開始しても15年以上の長期投資であればマイナスにはならなかったことを示しています。
これは優良な銘柄に長期期間投資を行うことで結果的に誰もが豊になれたということ。
過去30年で見てみるとS&P500の平均リターンは年率8%。それに対して銀行金利はもう何年も0.001%です。
リスクを取って投資した人と投資はギャンブルだと決めつけて行動しなかった人では資産形成において大きな違いが生まれるのは当然ですね。

投資ってなんだか怖いイメージがあったけど、長い時間をかければ損しないんだね。
パパもアメリカの会社に投資しているの?

うん。アメリカは世界経済を牽引する企業がたくさんあるし経済も右肩上がり。
先進国には珍しく人口も増えているからこれからも有望な投資先だと思う。
優良な銘柄を選んで長期的に投資する。これが資産運用の最適解だと信じているよ。
資本主義のルール『r>g』

資産によって得られる富、つまり資産運用により得られる富は、労働によって得られる富よりも成長が早い。
これは2014年にフランスの経済学者トマ・ピケティが発表した「21世紀の資本」の中に書かれた資本主義のルールです。
「r>g」の不等式は資本収益率(投資)が経済成長率(労働)を大きく上回っていることを示しています。
すなわち投資などを行う者は益々富を築き、労働のみで収入を得るものとの格差は今後も益々開いていくということ。

上の図のように同じ500万円であっても投資と昇給では成長率が違うので、10年後、20年後には大きな違いが生まれてしまいます。
毎年安定した昇給と賞与が期待できる公務員であっても、資本主義のルールから逃れることはできません。
このルールを理解し行動した者だけが将来、経済的に豊になれるのです。
まずは「つみたてNISA」などの税制優遇制度を利用して少額からでも投資家側に回りましょう。

必死に働いて稼ぐお金より、投資の方が儲かるなんてなんだかずるい!!
投資家になるには会社を辞めなきゃいけないの?

今はネット証券なんかも充実してるから誰でも簡単に投資家になれるよ。
資本主義のルールを知ることが投資家への第一歩だね。

つみたてNISAは私達日本人が投資を始める上で最初に利用すべき制度。
それは本来投資の運用益にかかる20.315%の税金を非課税にすることができるからです。
投資で500万円の利益があった場合、本来なら100万円は税金で引かれてしまいます。しかし、NISA制度を利用することでその税金をゼロにすることができるのです。
また、つみたてNISAの運用期間は最長で20年。長期間投資することによりマイナスになる確率を大きく下げることができるのもメリット。
投資を始める際は、まず「つみたてNISA」からスタートしましょう。
①生活防衛資金を準備する
②証券口座を開設しNISA口座を申し込む
③投資する商品を選択する
④投資信託を購入する
⑤20年間資産運用する
つみたてNISAを運用するに当たって高度な知識や日々の株価チェックは必要ありません。
投資信託を買うことで投資のプロが私達の代わりに資産運用をしてくれます。
デイトレーダーのように毎日チャートを見て売り買いを繰り返す必要も無いので本業に支障をきたすこともない。
投資なのでもちろんマイナスになるリスクはありますが、最初に投資のシステムさえ作ってしまえば、あとは入金するだけで勝手にお金がお金を生み出すマネーマシーンの完成です。
資産運用の第一歩としてつみたてNISAを利用して長期投資でお金を増やしてみましょう。
①生活防衛資金を準備する

投資を始める前に必ず準備するものがあります。それは「生活防衛資金」です。
なぜなら、預貯金をすべて投資に回してしまうと、事故や病気、冠婚葬祭などのイベントで急な出費があった際に対応ができなくなるから。
一般的に生活防衛資金は生活費の6ヶ月から2年分準備すればよいといわれています。
公務員は好不況で給料や賞与の増減が少ないので、生活防衛資金は6ヶ月分もあれば他は投資に回してもすぐに生活が破綻するようなことはないでしょう。
・家計簿を付けて自分の1ヶ月の生活費を計算する
・会社員、公務員なら6ヶ月分、フリーランスなら1~2年分の資金を準備する
・生活費と別の口座で資金を管理し基本手を付けない
日本は世界一手厚い公的保険を持つ国です。
失業手当、高額療養費、傷病手当など万が一の時のセーフティーネットが非常に充実しています。
このため最低限の生活防衛資金があれば、リスクをとって投資にお金を回すことが可能。
特に消防士をはじめとする公務員は非常に福利厚生が手厚いので、会社員やフリーランスと比較して投資しやすい環境といえるでしょう。

生活防衛資金て初めて聞いたけど大切なお金なんだね。
パパはどれくらい生活防衛資金を準備しているの?

パパは会社員なので本来なら6ヶ月分あれば十分だけど、
ママが病気がちだから念のため1年分を生活防衛資金として準備しているよ。
生活スタイルや家族の状況に合わせた備えが必要だね!!
②証券口座を開設する

証券口座を開設することは経済的自由へのパスポートといわれています。
それは証券口座を持つことで、あなたは投資家の仲間入りを果たすことができるからです。
証券口座開設を申し込む際に合わせてつみたてNISA口座の申請も行いましょう。
つみたてNISA口座で資産運用することにより、非課税のメリットを享受することができます。
・手数料の安いネット証券会社を選ぶ
・優良な投資商品がある証券会社を選ぶ
・操作性に優れるネット証券会社を選ぶ
証券会社を選ぶコツは窓口ではなく、手数料の安いネット証券会社を選択することです。
銀行などの窓口でもNISAを利用して投資信託を買うことはできますが、手数料が高く、また選択できる商品も限られてしまいます。
ネット証券会社であれば業界最王手で選択肢の広い「SBI証券」か業界2番手で操作性に優れる「楽天証券」を選択すれば間違いはありません。
マイナンバーカードがあれば1時間程度で開設することができるので、是非、自由へのパスポートを手に入れてください。

証券口座は経済的自由へのパスポートか!なんだかカッコイイね。
パパはどこの証券会社を使っているの?

パパはSBI証券でつみたてNISA口座で毎月投資信託を買っているよ。
最王手だけあって手数料が安いし、選択できる商品も充実してるんだ!
ネット証券No.1 口座開設料無料
③投資する商品を選択する

つみたてNISAで投資する際に一番重要なのがこの商品選び。
20年という長期投資の場合、良い投資商品と悪い投資商品では大きなリターンの差が生まれてしまうからです。
幸いつみたてNISAは金融庁がお墨付きを与えた優良投資商品しか選択できなくなっていますが、その中でも優良な投資信託を選ぶ必要があります。
あなたのお金を預けるに相応しい商品を選んでください。
・市場に連動するインデックスファンドを選ぶ
・購入手数料、信託報酬の安い投資信託を選ぶ
・投資商品を過度に分散しない
投資商品はS&P500や全世界株式などに連動するインデックスファンドを選びましょう。
アクティブファンドは市場平均を上回るリターンを狙う商品ですが、その分信託報酬が高く、あなたの利回りが低下してしまいます。
また、S&P500はアメリカの上位500銘柄、全世界株式は47カ国、約8000銘柄以上の会社に分散投資されます。
株の世界には「卵は一つのカゴに盛るな」という有名な格言がありますが、この2つであれば十分すぎるほど分散が効いているので、多くの商品を買う必要はありません。
今後、20年以上アメリカ企業の成長を信じるのであればS&P500、アメリカだけではなく他の国にも投資したいのであれば全世界株式を選択するのが良いでしょう。

S&P500と全世界株式かぁ、どっちを選ぶか迷っちゃうな。
パパはどっちの商品を買ってるの??

パパは今後もアメリカの経済の強さと発展を信じているから、
SBI証券でS&P500に連動する「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」を買ってるよ。
世界一の投資運用会社バンガード社の商品で、手数料無料だし信託報酬も安いんだ。
④投資信託を購入する

つみたてNISAのメリットは定期的な買い付けにより、ドルコスト平均法の恩恵を受けられること。
この方法により株価の上下に惑わされず一定額を毎月着実につみたてて運用することができます。
つみたてNISAは年間40万円分が利用可能なので、1ヶ月の投資金額は最大で3万3333円まで。
短期ではプラス、マイナスの幅が大きくなりますが、長期的に見ればリターンは3%~7%程度に平均化されます。
20年間という長期目線でゆっくりお金を増やしていきましょう。
・つみたてNISAは年額40万円、毎月33333円までつみたて可能
・20年後のリターン別資産予測
40万円×20年×3%=1100万円 このうち運用益が295万円
40万円×20年×5%=1370万円 このうち運用益が570万円
40万円×20年×7%=1736万円 このうち運用益が936万円
・運用益に対する税金20.315%が非課税
つみたてNISAを上手く活用すれば非課税で効率的に資産を形成することができます。
また、長期投資により利息が利息を生み出す複利効果を最大限に効かせられるのもメリット。
銀行に預けていては増えなかったお金が、つみたてNISAを利用することでお金がお金を生み出し増えていくのです。
20年後に経済的な豊かさを得るために、株価の上下は気にせずつみたて続けましょう。

うわぁ、リターンが2%違っただけでも増えるお金がこんなに違うんだね!!
ドルコスト平均法って難しい言葉だけどどういうことなの?

そう。だから可能な限り手数料や信託報酬を安くしてリターンを高めるんだよ。
ドルコスト平均法は株が安いときはたくさん買って、高いときは少なく購入する方法。
2022年4月時点でパパの投資信託のリターンは20%を超えているんだけど、20年通して見たら5%程度に収まると予想して運用してるんだ。
⑤20年間資産を運用する

長期投資を行う上でやってはいけないのは途中で売却することです。
株価は定期的に下落するので減っていく資産に狼狽して売却してしまいがちですが、そこで売ってしまうとその後の上昇局面を取り逃がしリターンは大きく低下します。
1988年から2020年までの32年間。8000日の内ベストな40日を取りに成すとリターンが88%も減ってしまうというデータも。
世界経済は長期で見れば右肩上がりで成長していくので、長い目で資産運用をしていきましょう。
・株価が低迷や暴落しても狼狽売りはしない
・期間中売り買いをするとリターンは大きく低下する
・15年以上運用すればマイナスになる可能性は限りなく低くなる
優良な銘柄を購入し長期的に資産運用できればあなたの資産は複利の効果もありどんどん増えていきます。
つみたてNISAは20年限定の非課税制度ですが、非課税期間終了後も課税口座で運用が可能です。
運用益に税金はかかってしまいますが、それを差し引いてもあなたの資産は増え続けるでしょう。
長期投資で勝てる人は「亡くなっている人」と「運用しているのを忘れている人」といわれています。
是非、ぶれることなく20年間コツコツと積み立て続けて、最高のリターンという美酒を味わってください。

長期投資で勝てるのは死んだ人と投資を忘れている人なんだね(笑)
でもどんどんお金が増えていくなら売るのがもったいなくなりそう。

インデックス投資の最大の難点は売るタイミング、すなわち出口戦略だね。
これについてはトリニティスタディっていう研究が出されていて、
年率4%ずつ資産を取り崩せば死ぬまで資産が残る可能性が高いといわれているよ。

つみたてNISAによる長期投資でお金を増やす感覚を養うことは非常に大切です。
投資での運用益は完全な不労所得であり、汗水垂らして働かなくてもお金が働いてくれる。
精神的にも経済的にもこんなに心強いことはありません。
私が消防を辞めて一番の懸念は将来のお金の問題でした。
安定した給料や昇給、大企業並みの福利厚生、2000万円を超える退職金。これらを手放すことになるからです。
それらの不安を解消してくれたのが長期投資による不労所得でした。
私が経験したお金の不安と長期投資についてQ&A形式でご紹介します。
- お金に対してどんなことが不安だったの?
- 私が消防士を志したのは、強い正義感はもちろん公務員という経済的に安定した職業だったからです。若い頃は給料も安く大変ですが、年数を重ねれば右肩上がりの給料、充実した福利厚生、定年まで勤め上げた際の多額の退職金。それらを思えば経済的な不安はありませんでした。
しかし、公務員を辞めて民間企業に就職して急に将来が不安になりました。
一時的な月給は上がったものの、生涯賃金で見れば消防士には到底及ばないからです。
- その不安をどのように解消したの?
- 経済的不安を解消するために私はお金に関して学ぶことにしました。
書籍やYouTubeで学ぶ中でお金の専門家であるファイナンシャルプランナーも取得し、一つの答えにたどり着きました。それは倹約で支出を減らし、つみたてNISAなどでその浮いたお金を働かせること。
最初は3万3000円のつみたてにも苦労しましたが、倹約や固定費の削減、昇給などを経て今では毎月10万円分の投資信託を定期買い付けしています。仮に10万円を年利5%で資産運用できれば20年後の資産は4000万円を超えてきます。ここまで来ればお金の不安から解放され豊かな老後を送ることができるでしょう。
- お金について学ぶこと
- お金について学んで実感したことは、知っているかどうか、行動するかどうかでその後の人生に大きな違いが生まれるということです。21世紀の資本に書かれているように、今後は更に経済的な格差が広がってきます。お金持ちはより豊に、それ以外は貧しくなっていくのです。少子高齢化で人口が減っていく日本において消防士だから公務員だから一生安泰とはいえなくなります。
お金に関するルールをしっかり学びマネーリテラシーを向上させることがあなたの人生を左右するポイントになるのです。是非、その最初の一歩として少額からでもつみたてNISAやってみてください!!

お金の勉強をするってとっても大切なことなんだね。
やっぱり投資って早い内から始めた方がいいの??

うん。運用期間が長ければ長いほど複利の効果が働くからね。
でも実はきずなはもう投資家なんだよ。
ジュニアNISAで年間80万円積み立ててるから18歳になる頃には
どれくらいになっているか楽しみにしてて!!

・つみたてNISAは年間40万円まで20年間非課税で資産運用ができる
・15年以上の長期投資なら平均リターンがマイナスになる可能性は低い
・資本収益率と経済成長率では大きな開きがある
つみたてNISAなどの長期投資は主に老後に備える資産運用。
しかし、老後の不安が払拭されゴールが見えていれば、今を生きることができるのです。
つみたてNISAなどの資産運用で老後の目処が立てば、自分にとって価値あるものにお金を使いましょう。
投資の神様といわれているウォーレン・バフェットは次のような名言を残しています。
「他人が貪欲になっているときは恐る恐る、周りが怖がっている時は貪欲に」
あなたが長期投資を行う中で、何度かの株価の下落や暴落を経験することもあるしょう。それでも投資を辞めてはいけません。
そうすれば世界経済はかならず復活して資産は成長し続け、あなたの元にお金を運んでくれるでしょう。
今回ご紹介したつみたてNISAによるお金の増やし方があなたの豊かな人生に少しでもお役に立てばこんなに嬉しいことはありません。

つみたてNISAを利用した長期投資は現代における資産運用の最適解です。
インデックス投資はほとんど時間を必要とせず、あなたの資産を増やしてくれます。
お金に関するルールをしっかり学び、人生を充実させましょう。
お金に愛される7つの方法を書いたこちらの記事も是非ご覧ください。
KIDさん、今、円安になっていて、『為替ヘッジあり、なし』のどっちが良いのか分からなくて、つまづいていました。でも、長期に積み立てれば、プラスになる確率はやはり高いので、もう少し、積立額を増やして頑張ってみます。
皆が恐れているときにこそ、やるべきなんですね。
コウさん
メッセージありがとうございます。
インフレや円安が進行しているいる今は貯金しているだけでは資産は目減りする一方。
アメリカや全世界株式に長期投資して増やして行くことが最適解だと思います。
バフェットの言葉を借りれば、今年のような不安定な時期は買いですね!!